ユーザ ppp は FreeBSD 2.0.5-RELEASE において, 既存のカーネル実装版の PPP に加えて導入されました. それでは, これまでの pppd との違い, すなわち この新しい PPP が追加された理由とは いったい何なのでしょうか? マニュアルから引用してみます:
これはユーザプロセス PPP ソフトウェアパッケージです. 通常, PPP は (例えば pppd でそうなっているように) カーネルの一部として 実装されていますので, デバッグや動作の変更が少々困難です. しかし, この実装では, PPP はトンネルデバイスドライバ (tun) の 助けにより, ユーザプロセスとして実装されています.
本質として, これは常に PPP デーモンを実行しておかなくても, 必要な時に ppp プログラムを実行できるということを意味します. このプログラムはカーネルとのデータ送受のために一般のトンネルデバイスを 使うことができるため, PPP インターフェースをカーネルに組み込んでおく 必要がありません.
以降では, ユーザ ppp と pppd のような他の PPP クライアント/サーバ ソフトウェアとを区別する必要が無い場合には, ユーザ ppp を単に ppp とだけ 呼びます. 特に断らない限り, このセクションのすべてのコマンドは root 権限で 実行する必要があります.
バージョン 2 の ppp では, 数多くの機能強化がおこなわれています.
どのバージョンの ppp がインストールされているのかを調べるには,
引数なしで ppp を起動し, プロンプトが表示されたら show version
と
タイプしてください.
最新版の ppp にアップグレードするのは, (どのバージョンの FreeBSD においても)
難しいことではありません. www.Awfulhak.org から最新版のアーカイブをダウンロードしてください.