ここにあるキーワードはカーネルの構築に必要不可欠です.
最初のキーワードは machine
です.
FreeBSDは Intelの 386とその互換チップ上でしか
動かないので, i386を指定します.
注: 数字を含むキーワードはすべて
クォーテーションマークで囲む必要があります.
そうしないと, config
は混乱し,
386を実際の数値として扱ってしまいます.
次のキーワードは cpu
です.
FreeBSDでサポートしている CPUの中から記述します.
cpu_type
として指定可能な値は
次の通りです.
cpu
の行の
cpu_type
が異なった値を持つものが
複数あってもかまいません. カスタムカーネルでは,
あなたが持っている cpuを1つだけ指定するのが
一番です. 例えば, もし Intelの Pentiumを持っていれば,
cpu_type
には, I586_CPU
を使ってください.
次は, カーネルの識別名となるident
です.
GENERICからあなたがカーネルに与えたい名前に
変えてください. ここでは, MYKERNELとします.
ident
に与えた名前はカーネルの
ブート時に表示されるので, 普段のカーネルとは別に
カーネルに違う名前を与えたいとき(例えば,
実験用のカーネルを作りたい時など), 便利でしょう.
数字を含む名前にしたい場合は machine
や
cpu
の時と同じようにクォーテーションマークで
囲む必要があります.
Cコンパイラに -D
スイッチで渡されるので,
DEBUG
のような名前にしたり, vax
といった他のCPUの名前など紛らわしい名前にしないで
ください.
これは, 重要なシステムテーブルのサイズを決めます. ここ
で与えられる数字はマシンに同時にログインすると考えられ
るおよそのユーザ数です. しかし, 通常の使用環境であれば,
特に X Window System を立ち上げたり, ソフトウェアを
コンパイルするような使用であれば maxusers
には少
なくとも4以上を指定したほうがいいでしょう. その理由は,
maxusers
で決るテーブルで最も重要なものはプロセス
の最大数であるからです. プロセス最大数は 20 +
16 * maxusers
で与えられ, maxusers
を1
にすると36プロセスしか同時には持てません. この中にはブー
ト時にシステムによって起動する18個ぐらいのプロセス, Xを
起動する時の15程度のプロセスも含みます.
man
ページを読むという1つのタスクでさえ, フィ
ルタやファイル伸長や表示のために9つのプロセスを起動し
ます. maxusers
を4にすれば, 同時に84個のプロセ
スを持つことができるのでどんな人でも十分な数だといえる
でしょう.
それでも他のプログラムを起動した場合に, あるいは,
(Walnut Creek CDROMのFTPサイトのように) 同時に多くの
ユーザを抱えるサーバを走らせた場合に ``proc table
full''というおぞましいエラーが起きる場合はこの値を増や
し, カーネルを再構築してください.
注: maxuser
はあなたのマシン
にログインできるユーザの数を制限するものでは
ありません. 単に, あなたのシステムに
ログインするユーザ数の最大値と各々のユーザが
いくつのプロセスを走らせるかを考慮することに
よってさまざまなテーブルの値を適切な値に設定
するだけです. これに対し,
pseudo-device pty 16の remote loginsというキーワードは
同時にリモートログインできるユーザ数を制限
します.
これはカーネルの位置と名前を特定します.
伝統的にカーネルは vmunix
と呼ばれますが,
FreeBSDでは kernel
とふさわしい名前になりました.
kernel_nameにはいつも kernel
を
使ってください. 名前を変えると多くのシステム
ユーティリティが使えなくなります. 2番目の部分は
ルートファイルシステムとカーネルのあるディスクと
パーティションを指定してください.
SCSIドライブでなければ, wd0
を,
SCSIドライブならば sd0
です.