FreeBSD ハンドブック : 高度なネットワーク : ゲートウェイとルート : デフォルトルート
Previous:
Next: マルチホームホスト

15.1.2. デフォルトルート

ローカルシステムからリモートホストにコネクションを張る 必要がある場合, 既知のパスが存在するかどうかを確認するためにル ーティングテーブルをチェッ クします. 到達するためのパスを知っているサブネットの内部にリモ ートホストがある場合 (Cloned routes), システムはインタフェース から接続できるかどうかをチェックします.

知っているパスがすべて駄目だった場合でも, システムには 最後の切り札の デフォルトルートがあります. このルートは ゲートウェイルート (普通はシステムに 1つしかありません) の特別なものです. そして, フラグフィールドは必ず ``c'' がマークされています. このゲートウェイは, LAN 内のホストにとっ て, 外部 (PPPのリンクを経由する場合や, データラインに接続するハー ドウェアデバイスなど) へ直接接続するマシンすべてのためのものです.

外部に対するゲートウェイとして機能するマシンでデフォルトルート を設定する場合, デフォルトルートは インターネットサービスプロバイダ(ISP)のサイトのゲートウェ イマシンになるでしょう.

それではデフォルトルートの一例を見てみましょう. 一般的な構成を示します.

[Local2]  <--ether-->  [Local1]  <--PPP-->  [ISP-Serv]  <--ether-->  [T1-GW]

ホストLocal1とホストLocal2をPPPでISPのターミナルサー バと接続されているあなたのサイトだとします. ISPはサイト内にロー カルなネットワークを持っていて, そこにはまざまなものがあり, あな たの接続するサーバやISPのインターネットへの接続点であるハード ウェアデバイス(T1-GW)などがあります.

あなたのマシンのデフォルトルートはそれぞれ次のようになります.

host            default gateway        interface
----            ---------------        ---------
Local2          Local1                 ethernet
Local1          T1-GW                  PPP

「なぜ (あるいは、どうやって) Local1 の デフォルトゲートウェイをISPのサーバでなく T1-GWにセットするのか」という質問がよくあります.

コネクションのローカルの側については, PPPのインタフェースは ISPのローカルネットワーク上のアドレスを用いているため, ISPのローカルネットワーク上のすべてのマシンへの経路は 自動的に生成されています. つまり, あなたのマシンは, どのようにT1-GW まで届くかという経路を既に知っていることになりますから, ISPサーバに媒介的なトラフィックをかける必要はありません.

最後になりましたが, 一般的にローカルネットワークでは ``...1' というアドレスをゲートウェイアドレスとして使います. ですから (同じ例を用います), あなたのclass-Cのアドレス空間が 10.20.30で ISPが10.9.9を用いている場合, デフォルトルートは次のようになります.

Local2 (10.20.30.2)             -->  Local1 (10.20.30.1)
Local1 (10.20.30.1, 10.9.9.30)  -->  T1-GW (10.9.9.1)


FreeBSD ハンドブック : 高度なネットワーク : ゲートウェイとルート : デフォルトルート
Previous:
Next: マルチホームホスト