FreeBSD ハンドブック : PPP と SLIP : SLIPサーバのセットアップ方法 : カーネルのコンフィグレーション
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14.4.3. カーネルのコンフィグレーション

FreeBSDのデフォルトのカーネルには, 通常, 二つの SLIPインタフェースが 準備されています (sl0sl1) . これらのインタフェー スが使用中のカーネルに準備されているかどうかを調べるには, netstat -i を実行してください.

netstat -i の出力例

Name  Mtu   Network     Address            Ipkts Ierrs    Opkts Oerrs  Coll
ed0   1500  <Link>0.0.c0.2c.5f.4a         291311     0   174209     0   133
ed0   1500  138.247.224 ivory             291311     0   174209     0   133
lo0   65535 <Link>                            79     0       79     0     0
lo0   65535 loop        localhost             79     0       79     0     0
sl0*  296   <Link>                             0     0        0     0     0
sl1*  296   <Link>                             0     0        0     0     0

netstat -i の出力に sl0sl1 のインタフェー スが含まれているということから, カーネルには二つの SLIPインタフェー スが組み込まれているということを示しています. (sl0sl1 に付いたアスタリスクは, netstat -i の実行時点で はインタフェースがダウンしていることを表しています. )

なお, パケットのフォワード機能はFreeBSDのデフォルトのカーネルでは設定 されていません (すなわちルータとしては動作しない) . もしインターネット 接続ホストについての RFC要件 ( RFC 1009 [Requirements for Internet Gateways] と 1122 [Requirements for Internet Hosts -- Communication Layers], おそらく 1127 [A Perspective on the Host Requirements RFCs] も ) に準拠して, FreeBSDによる SLIPサー バをルータとして動作させたいときには, /etc/rc.conf (バージョ ン 2.2.2 より前の FreeBSD では /etc/sysconfig) ファイル の gateway 変数を YES としてください. もし古いシステ ムで /etc/sysconfig ファイルすらないときには, 次のコマン ドを /etc/rc.local へ追加してください.

sysctl -w net.inet.ip.forwarding = 1

この新しい設定を有効とするには, リブートする必要があります.

デフォルトのカーネルコンフィグレーションファイル (/sys/i386/conf/GENERIC) の最後の部分に, 次のような行がありま す.

pseudo-device sl 2

この行によって, 使用可能な SLIPデバイスの総数が決まります. すなわち, 行 末の数値が, 同時に動作可能な SLIP接続の最大数となります.

カーネルの再構築については, FreeBSDカー ネルのコンフィグレーション を参照ください.


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