FreeBSD ハンドブック : PC ハードウェアコンパチビリティ : 組合せの見本 : Jordan氏の選んだ組合せ
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11.2.1. Jordan氏の選んだ組合せ

私の作ったワークステーションとサーバの構成はまずまずうまく行っ ています. 私はこれを保証できるわけでもありませんし, ここにあげた組 合せがずっと "best buys"であるわけではありません. 私はできればリス トを更新して行きますがそれがいつになるかはわかりません.

訳注: Jordan K. Hubbard <jkh@FreeBSD.ORG> 氏は FreeBSDプロジェクト FreeBSDコアチームのメンバです.

11.2.1.1. マザーボード

Pentium Pro (P6)システム用で気に入っているのは Tyan S1668 デュアルプロセッサマザーボードです. これは Intel PR440FX 同様 オンボードの WIDE SCSI と 100/10MB Intel Etherexpress NIC が ついています. これを使えば最高の小型のシングルあるいはデュアルプロセッサシステム (FreeBSD 3.0ではサポートされています)を作ることができます. Pentium Pro 180/256K チップの価格は非常に安くなっていますが, いつまで手にはいるかはわかりません..

Pentium II には, どちらかと言えばひいき目ですが, Adaptec SCSI WIDE コントローラのついた ASUS P2l97-S マザーボードです.

For Pentium machines, the ASUS http://www.asus.com.tw/Products/Motherboard/Pentium/P55tp4/index.html はミッドレンジからハイエンドの Pentiumサーバあるいはワークステーショ ンシステムにはよい選択です.

フォルトトレラントシステムを構築したいのであればパリティメモリを 使い, 真に24時間/週7日間動作させ続けるアプリケーションであれば ECCメモリを使うべきでしょう. ECCメモリはいくらか性能のトレードオ フがあります (それが重要なものであるかそうでないかはあなたのアプ リケーションによりますが). しかし, メモリエラーに対しては明らかに フォルトトレランス性が強化されます.

11.2.1.2. ディスクコントローラ

これはいくらかトリッキーです. 私は ISAから PCIまですべてコンパチブ ルな Buslogic コント ローラを使うようにすすめていましたが, 現在では ISAでは Adaptec 1542CF, EISA では Bt747c, PCIでは Adaptec 2940UW をすすめるよう変わってきています.

NCR/Symbios の PCIカードも私のところではうまく動いています, ただ し BIOS-less モデルのボード(SCSI ボード上に ROMらしいものがない 場合は, マザーボード上に SCSIアダプタのための BIOSが必要な ボードである可能性があります 訳注: SC-200など) を使うのであれば マザーボードがそれをサポートしているかどうか注意しなくてはなりま せん.

PCIマシンで2つ以上の SCSIコントローラが必要となるのであれば, PCIバスの不足を防ぐために Adaptec 3940 カードを考えてもいいでしょ う. これは1つのスロットで2台の SCSIコントローラ(と内部バス)を持ち ます. 市場には2つのタイプの 3940 がありますので注意しましょう. - 古いモデルでは AIC 7880 チップを使っていますが, 新しいモデルでは AIC 7895 を使っています. 新しいモデルでは CAM ドライバのサポートが必要です. これはまだ FreeBSD の一部では ありません. 自分で付け加えるか, CAM binary snapshot リリースから インストールする必要があります(URLを参照してください).

11.2.1.3. ディスクドライブ

私は,極々特殊な状況を除いて 「それだけのお金をかけることができる なら SCSIは IDEよりもよい」 と言っています. 小規模なデスクトップ構成 のシステムでも, SCSIであればディスクが安くなっていった時にサーバの (古い入れ換えた) ディスクを比較的簡単に移し替えることができます. あ なたが複数のマシンの管理をしているのであれば単純に容量について考え るのではなく, 食物連鎖のように考えましょう. 重要なサーバの場合は 議論の余地はありません. SCSI機器と品質の良いケーブルを使いましょう :)

11.2.1.4. CDROM ドライブ

私は SCSIの方が好みであるのでもちろん SCSI CDROMを選びました. 東芝 のドライブは 常に(スピードがどうであっても)お気に入りでしたが, 古い Plextor PX-12CS ドライブも 好きです. 高々 12倍速のドライブですが, 高い性能と信頼性を提供して くれています.

一般的には, 大部分の SCSI CDROM ドライブは私の見た限りではほと んどしっかりした構造ですので 多分 HPや NECの SCSI CDROMでも問題が起き ることはないでしょう. SCSI CDROM の価格はここ数ヶ月でかなり下落したよ うで, 技術的に 優れた方法でありながら 現在では IDE CDROMと同じ程度の価 格になって います. もし IDE と SCSI の CDROM ドライブの間で選択す ることができるのなら, 特に IDE を選ぶ理由はないでしょう.

11.2.1.5. CD-R (CD Recordable: WORM) ドライブ

この原稿を書いている時点で, FreeBSDは 3種類の CDRドライブ (私は これらすべては結局は Phillips社のドライブであるのではない かと考えているのですが) をサポートしています : Phillips CDD 522 (Plasmon のドライブと同様の動作をします), PLASMON RF4100, HP 6020i です. 私は HP 6020i を CDROMを焼くのに使っています(2.2 以降の システムで動きます. - それい以前のリリースの SCSIコードでは動きません). 非常に調子よく動いています. システムの /usr/share/examples/worm を見てください. ISO9660ファイルシステムイメージ (RockRidge拡張) を作 るスクリプトと それをHP6020i CDR で焼くためのスクリプトの例があり ます.

11.2.1.6. テープドライブ

私はたまたま Exabyte8mm drivesHP4mm (DAT) を持っています.

バックアップのためであれば, より本質的に丈夫な (また, より容量が大きい) Exabyteの 8mmテープの方がおすすめできます.

11.2.1.7. ビデオカード

もし (米国では) 99USドルをかけて商品の XサーバをXi Graphics, Inc. (以前の X Inside, Inc.)から買うことができる なら間違いなく Matrox Millenium IIカードをおすすめします. このカードは無償提供されている XFree86 (現在のバージョンは 3.3.2です) のサーバでも非常によく動きます.

Number 9の S3 Vision 868と 968 ベースのカード (the 9FX series) はわりあいと速く, XFree86の S3サーバで うまくサポートされています. 加えて現在では非常に低価格です. まず 問題も起きないでしょう.

11.2.1.8. モニタ

私の持っている Sony Multiscan 17seII monitors は非常に調子がいいので, 同じ (トリ ニトロン) ブラウン管を使っている Viewsonicをおすすめします. 17"よりも 大きなモニタ, 例えば 21"のモニタが実際に必要だとしたらこの文章の執 筆時点では 2,000USドル以下のもの (20"のモニタでは 1,700USドル以下のもの) はまったくすすめられません. 20"以上のク ラスでよいモニタは(いくつも)ありますし, 20"クラスで安いモニタもあり ます. うまくいかないことに安くてよいモニタはほとんどありません!

11.2.1.9. ネットワーキング

まず最初に, Intel EtherExpress Pro/100B カードをすすめます. ISAカードでは SMC Ultra 16 コントローラ, いくらか安めのPCIベースのカード では SMC 9392DST, SMC EtherPower と Compex ENET32カードがおすすめ できます. 一般的に DECの DC2104x イーサネットコントローラチップを 使っている Zynx ZX342 や DEC DE435 などのカードはうまく動く でしょうし, (firewall や rooter に便利な) 2-port 品や 4-port 品を よく見つけることができますが, Pro/100B カードは最も少ない オーバーヘッドで最高の性能を出すでしょう.

もう一方, できるだけ低コストでそこその性能で動くものを探しているな ら, ほとんどの NE2000のクローンは極めて低価格でうまく動いてくれます.

11.2.1.10. (特殊な) シリアル

高速のシリアル ネットワーク インタフェース (同期シリアルカード) を探しているのであれば Digi International製の SYNC/570 シリーズのド ライバが今の FreeBSD-currentにあります. Emerging Technologies も 提供 するソフトウェアによりT1/E1の性能が得られるボードを製造しています. もっとも私が直接これらの製品を動かした経験があるわけではありません.

訳注:Emerging TechnologiesのWebページを見るとカードのスペックに Operating Systems: MS-DOS, MS-WINDOWS, System V UNIX, BSD/OS, FreeBSD, NetBSD and Linux と書いてあります. また "BSD/OS, FreeBSD and LINUX Router Card Solutions" というページ もあってサポートは良さそうです.

マルチポートカードの選択の幅はかなり広いですが, FreeBSDがサポー トするいう点では Cycladesの製品が最も信頼できるでしょう. この最大の理由はこ の会社が私たちに十分な評価用ボードとスペックを供給することを約束し てくれているからです. 私は Cyclom-16Y が最高の性能価格比であると聞 いていましたが最近は価格のチェックはしていません.

訳注: cycladesの WWWサーバでも Supported Operating Systemsに Linuxや BSDi, FreeBSD が明記されています.

他のマルチポートカードで評判がよいのは BOCAおよび ASTのカードと Stallion Technologiesで, このカードには ここで非公式なドライバが提供されてい るようです.

11.2.1.11. オーディオ

私は現在 Creative Labs AWE32 を 使っています. もっともクリエイティブラボ製品が現在一般的にうまく 動いているから, ということにすぎませんが. 他のタイプのサウンド カードは同様にうまくは動かないと聞いています. 単に私の経験が 乏しいということにすぎないと言うことなのかも知れませんが. (私は以前は GUS のファンでしたが, Gravis はサウンドカード から撤退してしまいました).

11.2.1.12. ビデオキャプチャー

ビデオキャプチャーについては2つのいい選択肢があります - Hauppage や WinTV などの Brooktree BT848 チップベースのボードは FreeBSD で 非常にうまく動きます. もう一つの動作するボードは Matrox Meteor カードです. FreeBSD はクリエィティブラボの古い video spigotカードの サポートはしていますがこれは見つけるのは非常にむずかしいでしょう. Meteor は 440FX チップセットベースのマザーボードでは 動きませんので注意してください. 詳細は マザー ボードの節を参照してください. このような場合には BT848 ベースの ボードを使った方がよいでしょう.


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