現在使われているディレクトリの配置ポリシーは, 私が 1983 年に書い たものから全く変更されていません. 私は当初の配置ポリシーを, オリ ジナルの fast filesystem のために書き, まったく改定していません. このポリシーはシリンダグループを使い尽くすのを防ぐにはうまくいき ましたが,お気づきの方もいる通り find の動作には不適切です. ほと んどのファイルシステムの内容は, 深さ優先検索 (ftw とも呼ばれます) によって作られたアーカイブからレストアして作成されます. この際, ディレクトリは,シリンダグループにまたがって配置され, 以降の深さ 優先検索を行うには考え得る限り最悪の状態になります. もし作成する ディレクトリの総数がわかっていれば, 解決方法はあります. (総数 / シリンダグループ数)個のディレクトリをシリンダグループごとにまと めて作成すれば良いのです. もちろん最適なディレクトリ配置になるよ うに, 総数を予測する方法を考えなければなりません. しかし仮にシリ ンダグループあたりのディレクトリ数を 10 くらいの小さな数に固定し てしまったとしても, 大幅な改善が望めるでしょう. このポリシーを用 いるべきリストア作業を, 通常の作業(おそらく既存のポリシーを使用 したほうが良いでしょう)を区別するには, 10 秒間の間に作成されたディ レクトリを最大 10 個までまとめて単一のシリンダグループに書き込む という手順が使えるでしょう. とにかく私の結論は, そろそろ実験 を始めて見る時期だろうということです.