仮想コンソールは, 簡単にいうと, ネットワークや X を動かすなどの複雑なことをおこなわずに, いくつかのセッションを 同時におこなうことを可能にします.
システムのスタート時には, ブートメッセージが出た後に login プロンプトが表示されます. そこで login ネームとパスワードを 入力すると 1 番目の仮想コンソール上で仕事 (あるいは遊び) を 始めることができます.
他のセッションを始めたい場合もあるでしょう. それは動かしている プログラムのドキュメントを見たり, FTP の転送が終わるまで待つ間 メールを読もうとしたりすることかもしれません. Alt-F2 を押す (Alt キーを押しながら F2 キーを押す) と 2 番目の 「仮想コンソール」で login プロンプトが待機していることが わかります. 最初のセッションに戻りたいときは Alt-F1 を押します.
標準の FreeBSDインストールでは 3 枚の仮想コンソールが 有効になっていて, Alt-F1, Alt-F2, Alt-F3 で仮想コンソール間の 切替えをおこないます.
より多くの仮想コンソールを有効にするには, /etc/ttys
を編集して ``Virtual terminals'' のコメント行の後に ``ttyv4
''
から ``ttyvc
'' の手前までのエントリを加えます
(以下の例は先頭には空白は入りません) :
# /etc/ttys には ttyv3 がありますので # "off" を "on" に変更します. ttyv3 "/usr/libexec/getty Pc" cons25 on secure ttyv4 "/usr/libexec/getty Pc" cons25 on secure ttyv5 "/usr/libexec/getty Pc" cons25 on secure ttyv6 "/usr/libexec/getty Pc" cons25 on secure ttyv7 "/usr/libexec/getty Pc" cons25 on secure ttyv8 "/usr/libexec/getty Pc" cons25 on secure ttyv9 "/usr/libexec/getty Pc" cons25 on secure ttyva "/usr/libexec/getty Pc" cons25 on secure ttyvb "/usr/libexec/getty Pc" cons25 on secure
多くするか少なくするかはあなたの自由です. より多くの仮想
ターミナルを使うとより多くのリソースを使うことになります.
8MB 以下のメモリしかない場合はこれは重要な問題です.
もし必要があれば ``secure
'' を ``insecure
''
に変更してください.
重要 X を使いたいのであれば, 最低一つの仮想ターミナル (のエントリ) を使わずに残しておくか, off にしておく必要があります. つまり, 12 個の Alt-ファンクションキー全てでログインプロンプトを 出したいのならば不運にも X は使えない, ということです. 同じマシンで X サーバーも動かしたいのならば 11 個しか使えません.
仮想コンソールを無効にするもっとも簡単な方法はコンソールを off にすることです. 例えば 12 個全てのターミナルを割り当てている 状態で X を動かしたいときは仮想ターミナル 12 を変更します:
ttyvb "/usr/libexec/getty Pc" cons25 on secure
これを次のように変更します:
ttyvb "/usr/libexec/getty Pc" cons25 off secure
キーボードにファンクションキーが 10 個しかないのであれば 次のように設定します.
ttyv9 "/usr/libexec/getty Pc" cons25 off secure ttyva "/usr/libexec/getty Pc" cons25 off secure ttyvb "/usr/libexec/getty Pc" cons25 off secure
(これらの行を消すだけでもいいです.)
/etc/ttys を編集したら次は十分な数の仮想ターミナルデバイスを 作らなくてはなりません. もっとも簡単な方法を示します:
# cd /dev # ./MAKEDEV vty12 # For 12 devices
さて, 仮想コンソールを有効にするのにもっとも簡単 (そして確実)
な方法はリブートすることです. しかし, リブートしたくない場合は,
X ウィンドウシステムを終了させて次の内容を実行します
(root
権限で) :
kill -HUP 1
重要な点はこのコマンドを実行する前に X ウィンドウシステムを 完全に終了させておくことです. もしそうしないと kill コマンドを 実行した後にシステムはおそらくハングアップするでしょう.