FreeBSD ハンドブック : プリンタの利用 : プリンタ設定導入編 : プリンタ機器の設定
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7.4.1. プリンタ機器の設定

この節では, プリンタにPCを接続するための様々な方法について 説明しています. ここでは, ポートやケーブルの種類, FreeBSDが プリンタとの通信に必要なカーネルコンフィグレーションについて も言及しています.

もし, プリンタが既に接続されていて, 他のオペレーティングシステ ム上でプリンタからの印字に成功している場合は, 「 ソフトウェアの設定」まで読み飛 ばすことが多分できるでしょう.

7.4.1.1. ポートとケーブル

最近のPC用のプリンタほとんどには次のインタフェースの一つ もしくは両方がついています.

シリアルインタフェースはパラレルインタフェースより も普通はデータの伝送速度が遅くなります. パラレルインタフェースで は, 通常, (コンピュータからプリンタへの) 単方向通信のみをおこな うのに対して, シリアルインタフェースは双方向通信をおこないます. 最近のパラレルポートの多くはプリンタ側からデータを受けとる こともできますが, コンピュータ側にデータを送り返すことが必 要となるプリンタはほとんどありません. さらに, FreeBSDでは 双方向のパラレル通信をまだサポートしていません.

通常, プリンタで双方向通信が必要となるのは, プリンタが PostScript 言語に対応しているときだけです. PostScript プリ ンタは非常に冗長に動作させることができます. 事実, PostScript によるジョブでは, プログラムを本当にプリンタ に送信します. このことは, 印字作業を必ずしもする必要がない ことを意味し, また, プログラムの結果をコンピュータに直接返 されるかもしれません. PostScript プリンタでは, 双方向 通信を使って, PostScript プログラムのエ ラーや紙づまりといった問題をコンピュータに報告します. ユー ザはそれらの情報を知りたいと思うかもしれません. さらに, PostScript プリンタで課金作業をもっとも効率よくおこなうため には双方向通信が必要となります. この方法では, まず, プ リンタの現在のページカウント (起動してから今まで何枚の紙を 印字したか) の情報を得ます. 次に, ユーザのジョブをおこない, 終 了後, 再びページカウントを得ます. この2数を差によって, 課 金対象となる紙の枚数を知ることができます.

それでは, どちらのインタフェースを使うべきなのでしょうか.

7.4.1.2. パラレルポート

プリンタをパラレルインタフェースを使って接続する場合は, セントロニクスケーブルでプリンタとコンピュータをつないでくださ い. 詳しい説明はプリンタ, コンピュータ, あるいは両方に付属す る説明書に書かれているはずです.

その際, どのパラレルポートを使用したかを覚えておいてください. FreeBSDでは最初のポートは /dev/lpt0, 2番目は /dev/lpt1 であ り, 3番目以降も同様に続きます.

7.4.1.3. シリアルポート

シリアルインタフェースを使ってプリンタを使う場合は, 適切 なシリアルケーブルでプリンタとコンピュータを接続してください. 詳しい説明はプリンタ, コンピュータ, あるいは両方に付属する説 明書に書かれているはずです.

「適切なシリアルケーブル」がよくわからないときは, 次のどれか を試してみてください.

この他に, プリンタ用の通信パラメータを設定する必要がありま す. 通常, プリンタのフロントパネルやDIPスイッチによって制 御します. コンピュータとプリンタの双方で設定できる最高の通 信速度[bps] (ビット/秒. ボーレートと示されているときも ある) を選んでください. そして, データビット (7または8), パリ ティ (偶/奇/なし), ストップビット (1または2) を選んでください. そして, フローコントロールの有無 (制御なし, または XON/XOFF(イン・バンドまたはソフトウェアフローコ ントロールとも呼ばれる)) を選びます. 以下に続くソフトウェア の設定のために, ここでの設定を覚えておいてください.


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