Mathematica を実行する前に, 使用するマシンに対応した `machine ID' を Wolfram から取得する必要があります.
Linux 互換ランタイムライブラリがインストールされており, mathematica の展 開が終了したら, Install ディレクトリで `mathinfo' プログラムを使用す ることで `machine ID' を得ることができます.
% cd /usr/local/Mathematica/Install
% mathinfo
LINUX: 'ioctl' fd=5, typ=0x89(), num=0x27 not implemented
richc.isdn.bcm.tmc.edu 9845-03452-90255
%
ここで, `richc' の `machine ID' は, `9845-03452-90255' となります.
ioctl のメッセージは無視してください. まだ FreeBSD では実装されていません.
Mathematica を実行するたびに同様のメッセージが表示されますが, 実際の使
用に問題はありませんので, 無視してかまいません.
電子メールや電話, ファックスなどで Wolfram に `machine ID' を知らせ て登録すると, いくつかの番号のグループからなるパスワードが送り返されて きます. パスワードを, マシン名, ライセンス番号とともに, mathpass ファ イルに追加します.
追加は, 以下のようにおこないます.
% cd /usr/local/Mathematica/Install
% math.install
ライセンス番号と, Wolfram から送られてきたパスワードを入力を求めます.
入力を間違えたりして, math.install の実行が失敗しても大丈夫です.
`mathpass' ファイルを手動で編集して, 情報を訂正してください.
パスワードの入力後, math.install では, インストール方法を, デフォルト 設定でのインストールか、自分で方法を指定するインストールから選ぶことが できます. 筆者のようにインストールプログラムを信用していない場合は, 自 分でディレクトリを指定する方を選択するでしょう. 自分で指定するインストー ルを選んだ場合, math.install 自身ではディレクトリの作成はおこないません. 注意してください. 別のウィンドウでシェルを開いて, 指定するディレクトリ を作成してください. 存在しないディレクトリを指定して, math.install が インストールに失敗した場合には, ディレクトリを作成し, math.install を 再び実行してください. 筆者らがインストール先に選んだディレクトリは, 以 下の通りです. くれぐれもあらかじめ作成してから, math.install で指定す るようにしてください.
/usr/local/Mathematica/bin バイナリファイル
/usr/local/Mathematica/man/man1 マニュアルページ
/usr/local/Mathematica/lib/X11 XKeysymbファイル
また, システムレコードファイルとして, /tmp/math.record を使用するように
設定することもできます. このファイルには, セッションのログが記録されま
す. この設定が終了すると, math.install は残りのファイルを展開して, 必
要な場所に格納します.
Mathematica ノートブックの機能は, X フロントエンドとして本体とは別に含 まれています. X フロントエンドを正しくインストールするには, /usr/local/Mathematica/FrontEnd ディレクトリに移動し, ./xfe.install シェ ルスクリプトを実行します. インストール先を指定しなければなりませんが, あらかじめ作成する必要はありません. 必要なディレクトリは, すべて math.install によって作成されているからです. インストールが終了したら, /usr/local/Mathematica/bin ディレクトリに, ``mathematica'' という名前の シェルスクリプトが新たに作成されているはずです.
最後に, Mathematica がインストールしたシェルスクリプトを修正する必要 があります. /usr/local/Mathematica/bin に含まれるすべてのシェルスクリプ トの先頭部分に以下の行を追加します.
XKEYSYMDB=/usr/local/Mathematica/lib/X11/XKeysymDB; export XKEYSYMDB
これは, Mathematica が使用する Mathematica バージョンのキーマップファイル
XKeysymDB の場所を指定するものです.
2.1-STABLE を使用している場合は, 以下の行も追加してください.
RESOLV_HOST_CONF=/compat/linux/etc/host.conf; export RESOLV_HOST_CONF
これは, Mathematica に Linux バージョンの host.conf を使用するように指定し
ます. FreeBSD の host.conf の文法は, Linux のものと異なっているため, この
指定をおこなわないと, /etc/host.conf に関わるエラーが発生します.
新しいマニュアルページを利用したい場合は, さらに /etc/manpath.config ファイ ルを修正する必要があります. また自分の~/.cshrcを変更して, /usr/local/Mathematica/bin をパスに追加してください.
これでインストール作業はすべて終了です. ``mathematica'' とタイプすれば, 見栄えのする Mathematica ノートブックが表示されるはずです. Mathematica には, Motif ユーザインタフェースが含まれますが, スタティックにリンクさ れているため, Motif のライブラリは必要ありあません. 頑張って Mathematica をインストールしてください.