FreeBSD ハンドブック : 高度なネットワーク : Diskless operation : セットアップの手順
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15.3.1. セットアップの手順

  1. サーバにするマシンを見つけます。 このマシンには、FreeBSD 2.0のバイナリとbootpを 記憶するだけの十分なディスクスペースが必要です。 tftp と NFS も使えます。 テストしたマシン:
  2. クライアントにIP,gateway,netmaskを提供する bootpサーバをセットアップします。
    diskless:\
            :ht=ether:\
            :ha=0000c01f848a:\
            :sm=255.255.255.0:\
            :hn:\
            :ds=192.1.2.3:\
            :ip=192.1.2.4:\
            :gw=192.1.2.5:\
            :vm=rfc1048:
    
  3. クライアントにブート情報を提供するTFTPサーバを (bootpサーバと同じマシンに)セットアップします。 このファイルの名前は、cfg.X.X.X.X (もしくは /tftpboot/cfg.X.X.X.X)で、 ここでX.X.X.X はクライアントのIPアドレスです。 このファイルの内容は netbootコマンドで有効です。 2.0では、netboot は以下のようなコマンドを持ちます:
    help                    - helpリストの表示
    ip <X.X.X.X>            - クライアントのIPアドレスの表示/セット
    server <X.X.X.X>        - bootp/tftp サーバのアドレスの表示/セット
    netmask <X.X.X.X>       - netmaskの表示/セット
    hostname <name>         - hostnameの表示/セット
    kernel <name>           - カーネル名の表示/セット
    rootfs <ip:/fs>         - root ファイルシステムの表示/セット
    swapfs <ip:/fs>         - swap ファイルシステムの表示/セット
    swapsize <size>         - diskless swapsize を Kbytes単位でセット
    diskboot                - ディスクからのブート
    autoboot                - ブートプロセスの続行
    trans <on|off>          - トランシーバのオン|オフ
    flags [bcdhsv]          - ブートフラグの設定
    
    完全にディスクレスな場合の一般的なcfgファイルは以下のようになります:
    rootfs 192.1.2.3:/rootfs/myclient
    swapfs 192.1.2.3:/swapfs
    swapsize 20000
    hostname myclient.mydomain
    
    ローカルにswapを持つマシンについては以下のようになります:
    rootfs 192.1.2.3:/rootfs/myclient
    hostname myclient.mydomain
    
  4. NFS サーバがクライアントにroot(必要ならswapも) ファイルシステムをexportしているか、また、 クライアントがこれらのファイルシステムに ルートアクセスできるか確認します。 FreeBSDにおける一般的な /etc/exports ファイルは 以下のようになります:
    /rootfs/myclient -maproot=0:0 myclient.mydomain
    /swapfs -maproot=0:0 myclient.mydomain
    
    そして、HP-UX側では以下のようになります:
    /rootfs/myclient -root=myclient.mydomain
    /swapfs -root=myclient.mydomain
    
  5. NFS経由でスワッピングを行う場合 (完全にディスクレスな場合の設定)、 クライアントが使用する swap ファイルを dd で作成します。 もし、swapfs コマンドが上記の例のように 引数 /swapfsを持ちそのサイズが 20000 である場合、 myclientに対するスワップファイルは /swapfs/swap.X.X.X.X で呼び出されます。 ここで X.X.X.X はクライアントのIPアドレスです。 例:
    # dd if=/dev/zero of=/swapfs/swap.192.1.2.4 bs=1k count=20000
    
    また、スワッピングが開始されるとクライアントのスワップスペースは センシティブな情報を含むようになるので、不正なアクセスを防止するため、 このファイルへの読み書きのアクセス制限がなされていることを確認して下さい:
    # chmod 0600 /swapfs/swap.192.1.2.4
    
  6. クライアントがそれぞれのrootファイルシステムとして使う ディレクトリにrootファイルシステムを展開します。 (上記の例では/rootfs/myclient).
  7. クライアントで netboot.com を実行するか、 netboot.rom ファイルから EPROMを作成します。


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